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マイ助産師制度シェア会

マイ助産師制度とは?

昨日、駿河区にあるいぶきの助産院で、静岡市助産師会のメンバーに向けて、マイ助産師制度のシェア会をしました。

助産師さんが15人以上も集まって、意見交換をしました。

 

私は、自分のお産体験から、お産ラボを立ち上げた経緯、さらに出産ケア政策会議の研修生になったきっかけをお話しました。

そして、くさのさんがシンポジウムの時にドーリング景子さんがまとめられた資料を提示しながら、マイ助産師制度について、主に助産師さんの視点から、その課題も含めて説明しました。

静岡からは、東京のシンポジウムにもたくさんの助産師さんたちが参加してくださいました。

参加するまでは、イメージしにくかった!!

そんな率直な意見をいただきました。

マイ助産師制度は、未来に向けてスタートしたばかりのものなので、これからボトムアップしていくことが大切だと改めて思いました。

まずは、一人ひとりができることからという観点を持ちつつ、助産師さんがお母さんにもっと認知され、地域で活躍できる場所や仕組み作りをしていくこと、助産師さん同士のつながりを強固にすることなどを中心にいろんな意見が出されました。

*子育て支援包括センターへの参入

*母子センターの復活?!

*お産を取り扱うことへの自信や経験不足をどう乗り越えるか

*自己申告制で助産師さんの手から母子手帳をもらう?!

などなどです。

そして、くさのさんからの提案に、助産師さんたちが呼応することで、新たなプロジェクトが立ち上がりそうです。

その他にも、静岡市の産後ケア事業におっぱいケアを取り入れるための助産師さんたちの熱心な働きかけや、今春、大学を卒業された助産師さん2人による研究成果の発表を聞いて、

静岡の助産師さんたちってすごい!!

もっと助産師さんたちと、お母さんをつなげたい!!

そんな想いがさらに強くなりました。

 健康な赤ちゃんが生まれればいい!!

それだけでなく、その過程でのケアの在り方こそが大切であって、その経験が子育てにも大きな影響を及ぼすことが、国際的な調査でも明らかになっています。

そして、女性たちもようやく声を上げはじめています。

すべての女性に、マイ助産師を…

今回は、助産師さんへ向けてのシェア会でしたが、次は、お母さんたちにも『マイ助産師制度』のシェア会を開催したいと思います。

 <助産院情報>

助産院へ行こう!!レポート⇒いぶきの助産院

 

いぶきの助産院でお産ラボ!

今回、いぶきの助産院でお産された方、3名がお話を聞かせてくださいました。

いぶきの助産院

喜・自・幸・暖

『喜』

アイヌお産ばあちゃんのウパシクマの一文に衝撃を受ける。
”赤ちゃんは、喜びながら生れてくる”
赤ちゃんも頑張ってるんだから、お母さんも頑張ってとか、むやみに声をかけるようなことはしなくなった。お産は、苦しい、痛いというイメージが先行しがちだけど、そのなかでも、赤ちゃんは喜びに満ちていることを知り、自分の助産師としての人生も変わった。

いぶきの助産院

『自』

自分が分かる、自然に身を任せていれば、赤ちゃんは生まれてくる。
助産院の存在を知らなかった1人目は、料理がおいしい、お母さんが楽という基準で分娩施設を選んだ。助産院では、まず話を聞いてくれる、自分の体のことを第一に、親身になって聞いてくれた。島田からだったけど、毎回、通うのが楽しみだった。リラックスした中でのお産で、赤ちゃんはこうやって生まれてくるんだということが分かって、その後の育児も自然体でのぞめた。

いぶきの助産院

『幸』

はじめてのお産で、つわりもひどく、不安で、たくさんの質問をした。小長井さんは、太陽みたいに温かくて、丁寧に納得のいくまで質問に答えてくれた。そのおかげで、産むまでのプロセスを楽しむことができた。お産は、自分と夫と赤ちゃんと2人の助産師さん、5人のチームで挑んだので、痛いけど、怖くなかった。また次も、産みたいと思える。

『暖』

妊娠の実感がなかなかわかないまま、はじめて助産院に来たとき、まだ豆みたいな姿の赤ちゃんのエコー写真を見て、小長井さんが「わぁ~かわいい!!」と言ってくれたことが、お母さんのはじまりだった。本当に嬉しくて、忘れられない瞬間だった。いぶきの助産院に出会って、人生が変わった。みんなに応援してもらって迎えたお産、この温かい瞬間を共有できたら、優しい気持ちにしかなれないし、世の中平和になる!!お母さんになれることは、すごいことだと思う。

お話をされてるお母さんたちの表情がキラキラ輝いていて、にこにこ聞いている小長井さんがいて、その場が温かな空気に包まれていたので、私たちもすごく幸せな気持ちになりました。

心から信頼出来る助産師さんに寄り添ってもらえる幸せ。そんな出会いがあることも知ってほしいなぁと思います。

いぶきの助産院

いぶきの助産院の小長井さん、参加してくださったみなさん、ありがとうございました!!

(Sachie)

いぶきの助産院

緑豊かな山と丸子川の近くに佇むいぶきの助産院は、駿河区丸子にあります。平成26年4月の開業から丸3年を迎えたばかりの新しい助産院です。

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階段を上がって玄関に入ると、木のいい香りが漂います。

助産師の小長井さん

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とっても気さくで、おおらかで、なによりも素敵な笑顔が印象的です。すべてを受け入れて、包んでくれる温かさがあります。

妊婦さんが移動しやすいように動線を考えて設計された室内は、診察室、分娩のお部屋、浴室が隣り合っています。

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自然素材に囲まれた温かな空間です。

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思わず籠りたくなる洞窟のような、かまくらのような畳のお部屋でお産に臨みます。カーテンや照明で、明るさも調整できます。

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お産する時は、穏やかな気持ちでいてほしいと、なるべく尖ったものがないようにという小長井さんの配慮から、天井や畳の縁も丸くなっています。畳屋さん、かなり手こずったそうです(笑)

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少し分かりにくいですが・・・角をなくした天井

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そして、壁に設置してある梯子は、海外の分娩施設でも一般的に取り入れられているもので、小長井さんは、開業にあたり、絶対に設置したいと決めていたそうです。お産がない時は、子どもの遊び場としても大活躍中です(笑)

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こんな感じでと、デモンストレーションしてくださいました!

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また、座っているこの陣痛いす、なんと小長井さんの旦那さんの手作りです。座ったままでも赤ちゃんを介助しやすいようにこのような作りになっています。実際に、私も座ってみましたが、背筋が伸びて、股関節が広がり、重心が下に引っ張られるような感じがしました。

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すぐ隣にあるお風呂では、お産がなかなか進まない人が足浴や半身浴をします。水中出産にも対応可能だそうです。

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2床あるお部屋はシンプルな和室で、大きな窓から緑いっぱいの景色に癒されます。入院時は、ここに布団を敷いて過ごします。家族も一緒に泊まることも可能です。

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診察室からひと続きになっている多目的室では、妊婦さんやお母さんと赤ちゃんが集える、骨盤ケアやヨガ、ベビーマッサージなどの教室が開催されています。

施設全体をみても、ほとんど仕切りがなく、フラットなので、妊産婦さんとって、移動するのに快適です。

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いぶきの助産院では、今までに28人の赤ちゃんが誕生しました。廊下の掲示板には、ここで産まれた赤ちゃんたちの笑顔があります。

最後に、いぶきの助産院でも、出産後、1歳になるまでほぼ毎月のように検診があります。
初めての出産の方は、その都度、信頼できる助産師さんに育児相談や産後のご自身の相談も出来て、とても心強いですね。

いぶきの助産院でお産ラボへ⇒こちらから!!

『いぶきの助産院』

助産師 小長井 祥子
〒421-0103
静岡市駿河区丸子5丁目18番20号
TEL&FAX 054-256-1133

いぶきの助産院(静岡県助産師会HPより)