男性 × お産 = お父さん
12月の初旬に開催された第3回おっさんラボ!
巷には、イクメンという言葉がなんだか優しい風をまとって独り歩きしていますが、実際のところ、その先に突風が吹き荒れていたりも、します・・・
赤ちゃんの誕生とともに開いたお父さんという世界の扉を開けてびっくりなことがいっぱい詰まってます。
10ヶ月間、お腹に赤ちゃんを宿していたお母さんだって、分からないことだらけ、ある日を境に、急にお父さんになる男性だって、さらにわからないことだらけです。
おっさんラボでは、その経験をシェアし、共に学ぶ場所なのです。さて、今回は、お産・育児にしっかりと関わっている男性3人とお母さんがお産・育児についてお話してくれました。
漢字一字のストーリー
今回の漢字は、待・悩・汗・生
待
仕事では、主体的に動くことが評価され、待つことは許されないこと。待つことが落ち着かず、何かをしなければ、どうにかしなければと思うものの、何ができるのか、どうすればいいのか、まったくわからなかった。
悩
妊娠をきっかけに、職を失う危機感から、仕事や生活に関する不安でいっぱいだった。陣痛はしゃべれなくなるほどの痛みと聞いていたけど、感覚、その度合いやタイミングが分からなかった。病院の電話対応、分娩台で耐えた3時間、医者の対応、分からないことも、情報も多すぎて混乱した。自分の体の変化、人の言葉にも悩みまくって、心身ともに疲れ果てた。
汗
うちわであおぎ続けていたこと、指紋がなくなるほどさすっていたこと、汗を拭いていた記憶が鮮明に残っている。出産のときに「赤ちゃんの息が止まっているかも?」という助産師の言葉に傷ついた。病院の持ち物の中に、テニスボールというのがあったのが、印象的だった。また、甥っ子の予言「大丈夫!9:58に生まれる!!」がぴたりと当たるという不思議な経験もあった。
生
生まれた!生きている!!この一言に尽きる!!
会の途中、市議会議員の松谷さんの参加により、お産の話から、育児、経済、政治のお話へと広がりました。
ちょうどタイムリーだった、熊本の子連れで議会に参加した市議についても、それぞれ意見を交わしました。賛否両論!そこから、だったらこうしてみたら?!もし自分なら?赤ちゃんの立場なら?と想いを巡らせました。
いろんな立場の人がいて、いろんな意見があるから、自分を見つめ直し、学び合えます。
女性が働くことが当たり前の現代の社会の中で、夫婦の役割分担は様々で、家族の在り方も、ひと昔前の常識は通用しなくなっています。一方で、イクメンという言葉自体が存在するところに、社会の子育てに対する固定観念も見え隠れしています。そして、その言葉自体に男性が苦しめられ、産後クライシスとかパパ鬱という新たな問題を引き起こしたりもしています。
今回のおっさんラボでは、働きたいという妻の意思を尊重し、夫が育休を取得し、家事育児に専念している方がいました。しかも、本人がそれをとっても楽しんでいらっしゃる!!
夫婦がお互いに思いやること・・・いっぱい話し合って、お互いに尊重し合うこと
家族の問題も、社会の問題も相手に対する思いやりが大切なんだとしみじみ思いました。
男性ならではの視点を知ることができるおっさんラボ、素敵な時間でした!!