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常葉大学で原点回帰

先日、常葉大学の看護科の母性看護概論『対象の理解と妊産婦への支援』の講義をしてきました。

はじめに、くさの助産院の院長、草野さんが、分娩施設、出産件数などのデータや、助産院の業務や助産院でのお産やイベントなどを資料や写真とともに分りやすくお話しされました。

そして、私は、自分のお産のことや、お母さんたちの想いを、看護学生さんというよりも、むしろ将来のお母さん、お父さんたちへ向けて、お話してきました。

これまでにお産ラボに参加してくださったみなさんの漢字1字やエピソードなども紹介させていただきました。

お産ラボの沢山のお母さんの体験談から紡ぎだされた想いを
ロビン・リムさんの言葉を借りて、

”痛みを苦しみに変えないケアをしてください”

と伝えてきました。

講義後の感想には、助産院の存在や水中出産に対する多くの驚きや興味を持ったという言葉のほかに、助産師への憧れや、くさのさんと私の関係性についても書かれていて、学生さんたちがそれぞれ、医療者として、また未来の自分事としてとらえてくれたことに感銘を受けました。

看護師、助産師、そしてお父さん、お母さんになるときに、少しでも頭の片隅にあったとしたら、これ以上の喜びはないです。

この講義は、3年目になりますが、このような機会を与え続けてくれる常葉大学の濱松先生、草野さんに感謝の気持ちでいっぱいです。

また、お母さんである私が、お母さんとして学生さんの前でお話しすることができるのは、お産ラボに参加し、体験談を話してくれるお母さんたちがいるからです。

改めて、ありがとうございます。

実は、お産ラボのルーツは、常葉大学の看護学生さんとのお産を語る座談会でした。

もっと若い人たちにお産について知ってほしい!
助産院について知ってほしい!

一方で、

学生さんとの接点は限りなく・・・ない

そんな私の想いを聞いて、草野さんが場を与えてくれました。くさの助産院で2日連続で開催した座談会は、涙あり、笑いあり、とても素敵な会になりました。

妊娠中、私が*『誕生』の記録を読んで、お母さんたちの言葉に背中を押されたように、自分も誰かの役に立ちたい!

お母さんになったら、それができる!
お母さんだからこそ、できる!!

そう確信しました。

その時、お母さんが、お母さんになるまでの過程や、感情の変化、お産、育児すべての経験が輝きを放つような気がしました。

昨年は、常葉大学の男子学生さんたちと、お産ラボ・おっさんラボをしました。また、母子と助産師の交流会にも実行委員として参加させていただいてます。
ご縁を大切に、これからも、お産ラボを丁寧に積み重ね、お母さんたちの想いをあちらこちらに届けていきたいと思います。
みんなが少しずつ、お産に向き合う機会を作っていきます。

さて、講義後の控室で思いがけず、濱松先生から、たった2人の若手助産師さん(当初は、クーデーターとも言われたとか)によって、この30年くらいで変貌を遂げた静岡の助産師会について聞くことができました。
今では、その動向が全国的に注目されています。

ご本人は、すっかり忘れてた、なんて謙遜されていましたが・・・
改めて、草野さんが与えてくださっているものの大きさに、そしてその恩恵を受けることができる幸運さに身震いする想いです。

『誕生』は、くさの助産院でお産をしたお母さんたちの体験談をまとめた冊子です。