お産ラボ@福工房

先日、福工房さんのモデルルームで初めてお産ラボを開催しました!明るくて開放的な檜の香り漂う空間で、みなさんリラックスしてお話ししてくださいました。

今回は、県外から引っ越してきたばかりの方が2名いて、お産体験だけでなく、いろんなお話を聞くことができました。

痛・幸・光・命

『痛』
病院が苦手で痛いのも嫌いで、クリニック併設の助産院を選んだ。そこは、海の見える立地や薬膳料理が魅力的だった。
ソフロロジーのCDを聞いたりしたけど、とにかくお産が大変で、いきんだときに、バリバリって音がした。乳首が切れたり、痛くて座れなかったり、産後も辛くて、2人目の妊娠を躊躇し、4年たって、ようやく考えられるようになった。

『幸』
妊娠中もずっと順調で、陣痛とともに普通に下から産むものだと、夫ともイメージトレーニングをしながら過ごしていた。
でも、赤ちゃんの心拍が下がって、促進剤のち、全く知識もなかった緊急帝王切開になった。赤ちゃんの産声を聞いて、不安や戸惑いも全部チャラになったと感じた。ただ、産後、助産師さんに
「陣痛のほうが痛いよ」と言われ、傷ついた。経腟分娩への憧れ、陣痛を体験したかった思いと相まって、もやもやした。でも、自分で、帝王切開について学び、『帝王切開も立派なお産』という言葉に励まされた。

『光』
1人目は情報も少なく、30年以上前にお産をした母の話も現代と合わず、分らないことだらけで、本当に妊娠・出産は未知の世界だった。予定日1週間前に陣痛がきた。夫のマッサージはずれてうまくいかず、さらに夫がまさかの腹痛で途中退室で、役に立たないもどかしさがあった。嬉しさよりも脱力で、産後すぐに撮った写真は、やりきった、くたびれた顔だった。

『命』
助産師として、お母さん、赤ちゃんも命がけのハイリスクをサポートしてきた。
そのために、厳しい状況にも直面し、辛いことに感情移入しすぎて泣いてしまうことがたびたびあった。精神的にきつく、何度も離れようと思った。自分の経験やスキルを姉のお産に活かすことができたのはよかった。
不妊治療からのお産の対応に難しさを感じている。


話して、離して、放して
笑顔や涙や驚きを、みんなで共感して、共有して、女性同士だからこそ分かちあえる場所は、改めて大切だなって感じました。

日々、赤ちゃん命と向き合っているお母さんは、自分のことはどうしても後回しになってしまいがちだけど、誰かとお話しすることで、ほっと癒されたり、ふっと肩の力が抜けたりします。
お産にフォーカスするのは、それをやり遂げたお母さん自身にフォーカスするきっかけになるかなって思います。

お母さんて、すごいよね!

これからも、大切に、丁寧にその場を続けていきます。(Sachie)