帝王切開を語り合う➁

 

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私も帝王切開で出産したけど、帝王切開で出産したってことを身近な人ほど言いたくないのです。
どこかに負い目を感じてるのかも知れません。
助産院や自然療法のページを見ると、お産は自然の営みで、赤ちゃんとお母さんのタイミングで産まれてくるとか、するすると自然で気持ちのいいお産だったとか書いてあって・・・

何がいけなかったんだろうなぁ、
もう少し粘ったら下から産めたのかなぁ

て自分が思い描いていた出産と実際の出産が違いすぎて、無事に産まれてきてくれたことに感謝しつつも、残念な思いは残っているんだなーて感じます。

『残念な思いは残念なままでいいと思ってるよ。』

7月2日、Umiのいえの齋藤麻紀子さんにそう声を掛けていただいて、ほっとして涙がぽろぽろこぼれました。
帝王切開をはじめ、例え医療の介入があったとしても、どんなお産でも、能動的で納得できるお産であってほしいと思います。
そのとき、寄り添ってくれる人がいるととっても心強いです。
どこで産もうと、どんなお産になろうと、励ましてくれる、大丈夫だよと言ってくれる、産まれた後もずっと相談に乗ってくれる、また産んでみたい!て思える。そんな継続ケアをしてくれる寄り添い助産師さんが日本にもできたらいいなと思います。

妊娠~出産~子育て
いろんな感情が交差して、何て豊かな体験なんだろう。
今までの人生では出会えなかった人たちにも会うことができて、お母さんてやっぱりすごい!
赤ちゃんてすごい!
お産ラボってすごい!
て、今回も思いました。

機会があれば、帝王切開の会をまた開催したいと思います。

(Masayo)

帝王切開について学びたい人のために、最初に手にしてほしい本です。すべての人に知ってほしいなと思います。

ママのための帝王切開の本

帝王切開を語る①

帝王切開を語り合う①

久しぶりにテーマを帝王切開に決めた座談会。
当事者だからこそ分かる体験、想いの共有ができました。
心の奥底にあるものもさらけ出せる、そんな場になりました。

帝王切開

『和』

バルーンを入れてお産を促すも、陣痛が来ず。2日間促進剤。それでも陣痛が来ない。赤ちゃんの頭が骨盤を通ることができなかった。先生の判断で帝王切開で出産することに。決定から手術まで2時間。
帝王切開はもちろん知ってはいたが、まさか自分が帝王切開で出産するとは思わなかった。
でも、帝王切開でなければ出会えなかった命。先生の判断にも感謝。

『笑』

妊娠中期、逆子で帝王切開になるかも…と言われていたが、逆子が戻って経膣分娩の予定でいた。
妊娠後期、赤ちゃんが大きく、自分の骨盤からミシミシ音がして、腰が痛くて出産前2週間は車椅子で生活した。最後の妊婦検診のときに帝王切開が決定。経膣分娩では耐えられなかったと思う。出産自体は満足。が、産後、深呼吸ができないことを伝えたら看護師さんたちがざわざわ。エコノミー症候群になり、点滴や服薬等自分の治療が始まった。退院後も服薬や通院が必要で、大丈夫と言われているが将来的に赤ちゃんに影響がでないのか気になる。
いろんなことがわからなすぎて「笑」える。
総合病院でのお産は何かあったときに即対応してもらえたのでよかった。

『試』

試練。妊娠16週から逆子。逆子が治ることは一度もなく、帝王切開が決定。帝王切開でも元気に産まれてきてくれたらいいし、何でもないつもりだった。でも、産まれてからもやもやして、YouTubeで帝王切開の動画を見たり、経験談を読んだり、VBACの可能性やリスクもいろいろ調べた。自分が思っていた以上に出産に対する理想があったんだなと自覚した。
夫が「立会いができなくてよかった」と言ったこともショックだった。
SNSですっぴんのお母さんが疲れきった顔で、でも幸せそうに赤ちゃんを抱いて、お父さんと3人で「○時間の陣痛に耐え、元気に産まれてきてくれました」という写真を見ると今もドキドキする。

何でみんなが普通にできていることが私にはできないんだろう。

共感しあえないツラさ、悔しさ。バースプランを立てて、質問もたくさん書いたのに、ひとつも実現してもらえなかった。
クリニック内で共有してないことがお産後にわかってショックだった。
何がなんでも経膣分娩を望んでる訳ではなく、自分と赤ちゃんにどんなことが起きるのか、起きているのか、その都度情報を伝えてほしかった。

『雲』

30時間の陣痛。自分も赤ちゃんの体力も限界。医師から帝王切開にするか、経膣分娩にするかお父さんとお母さんで決めてくださいと言われ、帝王切開をお願いした。手術台に上がってからもう1度いきむも、やっぱりおりてこず、緊急帝王切開で出産。

帝王切開の選択は自分がしたが、できれば夫に「妻も子も、もう十分頑張ったから帝王切開で産ませてください」と言ってほしかった。
後で友だちから聞いた話では、夫は産後の母体のことを考えると経膣分娩の方が安全だからと気遣ってくれての発言だったようだが、これだけ頑張ったのにまだ頑張れと言うのかとショックだった。
赤ちゃんが産まれてから麻酔を吸って眠りに落ちるとき、ふわふわ雲の上にいるような雲の中にいるような心地よい不思議な感じが印象に残っている。

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帝王切開でのお産もやっぱりそれぞれで、感じ方もそれぞれでした。ただ、帝王切開に関する情報は圧倒的に少ないのが現状です。
知らないからこそもやもやを抱え、納得できなかったり、悔しい思いや苦しい思いが続くのかも知れません。
怖がらせない方が…とよかれと思って伝えない医療者の思いが仇になっているのかも知れません。

・一生懸命バースプランを考えたけど、ひとつも実現してもらえなかった。
何ならできるのかおしえてほしかった。

・次の出産では下から産めるのかな。リスクの方が高いのかな。万が一途中で妊娠が継続できなくなったときはどうなるんだろう。

・お腹のキズ、きれいに治るのかな。

・大変なこともたくさんあるけど、子どもはかわいいよね。

帝王切開

等々話は尽きず、バタバタと終了時間を迎えました。

帝王切開を語り合う➁へつづく・・・